泌尿器科手術における静脈血栓塞栓症の予防


  1. 原則としては,一般外科手術のリスク分類および予防法に準ずる。
  2. 手術の大きさに厳密な定義はないが,大手術とは 1)すべての腹部,骨盤部の手術, 2)45分以上の腹部以外(陰嚢,陰茎など)の手術(経尿道的手術を含む)を基準として,麻酔法,出血量,輸血量,手術時間などを参考として総合的に評価する。
  3. 低リスクの泌尿器科手術を受ける患者においては早期離床,歩行開始を促すのみとし,特別な予防法を推奨しない。
  4. 前立腺全摘術や膀胱全摘術は高リスクとみなし,間欠的空気圧迫法あるいは抗凝固療法を選択する。
  5. 癌以外の疾患に対する骨盤手術も中リスク以上とみなし,少なくとも弾性ストッキングあるいは間欠的空気圧迫法を選択する。
  6. 経尿道的手術のリスクはそれほど高くないとされるが,疾患の種類,手術時間などを参考にし,中リスク以上と判断される場合は弾性ストッキングあるいは間欠的空気圧迫法を選択する。
  7. 腎手術などの腹部泌尿器科手術では,骨盤泌尿器科手術に準じた予防法を選択する。



▲トップページへ


Copyright(c) 2019;
Medical Front Int. Ltd.
肺血栓塞栓症/深部静脈血栓症(静脈血栓塞栓症)予防ガイドライン作成委員会
All rights reserved.